雲南市大東町大東の町並み 
大東町大東
地図


大東町大東の町並

 雲南市大東町大東は出雲地方のほぼ中心、斐伊川の支流赤川の中流域左岸に位置する。
江戸期を通じて松江藩領。湯町から大東を経て仁多を通って備後に向かう備後街道や松江〜大東〜木次〜三次に通じる街道が通る交通の要衝であった。
3日・6日に市が立つなど繁栄ししていた。安永2年(1773)に牛馬市が許可され4月と8月に開かれ、天保年間(1830〜44)までは諸地域から牛馬商人や多数の農商人が入って賑わっていたが、江戸末期には衰退した。当時の大東町には紙の新市も許可されていた。
「雲陽誌」には「町三町あり、四月七日より二十八日まで牛馬の市を立」とあり、江戸期には酒座・室座・油座・小鍛冶座・質座・小間物座などが設けられていた。
江戸期には人参栽培も奨励されていた。また製茶業も盛んで大東茶として販売されたいた。
宝暦3年(1753)の家数133。明治初年の家数220・人数804。明治22年の家数223・人数852とある。
今、古い町並みは町の中心部、旧街道筋の南北の通り・東西の通りに展開する。特別古い伝統的な様式で建てられた豪邸と思われる建物は無いが、かって在郷町として繁栄していた面影は色濃く残る町並みだ。2階建て・中2階建てで平入り、切り妻造りの家屋が多い。赤い瓦と黒い瓦が入り混じり、一部地域では軒先が統一されたような町並みもあり、この地域の在郷町として発展していたことが伺える町並みだった。
町並み指数 40
参考文献     
  角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和54年
  島根県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1995年
  

大東町大東の町並

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