周防大島町は山口県南東部で瀬戸内海に浮かぶ屋代島全ての町で、外入は屋代島の中央、安下庄湾の東に位置する。 江戸期は萩藩領、大島宰判に属す。江戸中期に西方村から分村して成立。 村高は元文元年(1736)には356石余、「注進案」では391石余。元文元年(1736)の家数124・人数472、狼煙場が伊崎にあり、藩主の参勤交代時に利用されていた。 天保12年(1841)には畑59町3反、家数358・人数2,101。 泊に良港があり、廻船4艘、うち50石積3艘・700石積1艘、漁船13艘あり、良港のため多くの廻船が出入りした。しかし、「注進案」では、南風や東南の風の時は難渋した。100間余の波戸築立を作ればさらに発展し、長門・周防で第一の港になるが、「小村不相応に人家多く非力之者計」であったゆえ、実現されなかったという。 年貢の対象にならないサツマイモの生産が盛んで、年産13万7,952貫もあり、全て食糧に当てられた。農間余業として女の木綿織があり、年産7,788反の白木綿を織り出した。 地家室集落を訪ねての帰り、県道60号線(橘東和線)を通っていて、見かけた集落を訪ねたもの。 集落内を歩くと漁村のように感じるが、港からは少し離れている。でも、漁師町特有の狭い路地道に軒を接して建つ民家の連なる農漁村の町並だった。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 1988年 山口県の地名 平凡社 下中邦彦 昭和54年 |
外入の町並 |
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