大竹市木野町の町並み 
木野町
地図


木野町の町並
 大竹市木野は広島県の最西端に位置する。安芸国と周防国は木野川が境界で、木野川の東側が安芸国木野村であった。古くから和紙の生産が盛んで、江戸時代には山陽道が村中を通り、木野川の渡場があり、周防国の小瀬村(元岩国市)と繋がっていた。
江戸時代は広島藩領で家老上田氏給地であった。山麓を通る山陽道沿いに集落が展開し、元和5年(1619)の安芸国知行帳では、家数217・人数1,118。文化3年(1806)の村高家数人数神社寺院書抜帳では家数189・人数990。安政6年(1859)の組合12ヶ村諸事書出帳では家数184・人数844。「国郡志書出帳」によると村の広さは、東西19町20間、南北25町50間で、麦作を主に山畑には楮を植えて紙漉きを生業としていた。
山陽道の木野川渡しは川船6艘を備えて、対岸の周防国小瀬村と結んでいて、この渡場付近は往来の旅客で賑わっていた。
当地の産業の和紙生産は明治期に入っても盛んで、明治22年の家数232・人数1,266ですが、製紙戸数163・職工数571人と半数以上の家で紙漉きが行われていた。そして明治43年には木野川製紙組合が設立されている。
今も山裾に沿った旧山陽道に沿って古い町並が残っている。今和紙を商いしている家は見当たらないが、かって和紙を扱った商家の建物が連なる。町並は切り妻であったり、入り母屋であったり、妻入りであったり、平入りであったりと統一性には欠けるが、伝統的な古い様式の家屋が連なる道筋は江戸時代や明治時代にタイムスリップした感じである。 
町並み指数 50
参考文献     
  角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和62年
  広島県の地名  平凡社  下中邦彦   1982年

木野町の町並

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