邑南町市木の町並 
市木
地図


市木の町並
 邑南町市木は島根県の中央西寄り南部、邑南町の更に西南部に位置する。浜田自動車道の瑞穂インターチェンジを降りたところ。
市木村は江戸期を通じて浜田藩の市木組に属していた。浜田藩市木代官所、本陣が置かれ、村内を芸州街道(浜田と可部(広島)を結ぶ)が通っていて、その街道の両側に旅籠や商家が並んでいた。
製鉄業が盛んで、村内に「たたら」が23ヶ所もあった。
明治5年の家数627・人数3,082。うち農394・大工21・木挽10・鍛冶21・たたら職15・商27・紺屋3・竹革細工5・畳職2・桶屋3・石工3・医師5・神職2・僧侶3・左官2・日雇114とある。
また、皇国地誌では家数615・人数2,694・牛315・馬9で、職業構成は農業150・薪炭業50・商業70・工業100とある。物産は鉄と麻があった。
古い町並みは旧芸州街道沿いに展開している。赤褐色の瓦で構成された町並み。切り妻造り平入り、中2階建ての家屋が連なる見事な町並み。この市木の町並みは2階建ての建物が少ないため、一層古い町並みを演出しているようだ。建築様式から見て江戸期まで遡る家もあるようだが、明治期の建物が多くを占めていると思われる。町並みの北西端で道が大きくかぎ型に折れ曲がっている。町並みを歩いても誰一人、人の姿を見ない。しかし町並みは見事だ。過疎の為無住になった家もあるかもしれないが、久々に見た私好みの古い町並み。感動した町並み探索だった。 
町並み指数 60
参考文献    
  角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和54年
  島根県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1995年

市木の町並

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