美郷町浜原の町並み 
浜原
地図


浜原の町並

 美郷町浜原は島根県中央部、四囲を急峻な山で囲まれ、江川中流域で、北流してきた江川が反転して、南に流れを変える所の手前の東岸に位置する。
江戸期は幕府領大森代官所支配地。九日市組に属した。銀山街道が通っていた。
浜原村は江川舟運による物資の交易地として早くから開け、寛永元年(1624)頃に江川の水運を取締るために浜原口番所が設けられた。銀山街道の継立場であった。
大森の銀は毛利氏時代は、温泉津から海上輸送されていたが、慶長14年〜15年(1610)頃からは、大森ー堂原(大田市)ー別府ー小原(粕渕)ー浜原ー九日市ー酒谷ー赤名(赤来町)を経て尾道(広島県)へ陸路を通って輸送し、海路大坂へと送られた。
江川は地形的特性から、古来山陰・山陽連絡の動脈として文化・経済交流の役割を果たしてきた。近世では、軽子舟と称する独特の川舟が活躍し、上流三次方面から浜原まで小型の舟で輸送され、ここで大型の舟に積みかえられたから、浜原は江川舟運の中継基地となり、河岸には問屋・倉庫が並び繁栄した。
今、旧街道筋を歩くと町並みの裏側は江川の土手になっている。一目瞭然で川湊があったことが理解できる。町並みを構成する家屋も、古い伝統的な家屋が連続していないが、古くから街道筋の町並だったことは雰囲気より感じられる。大型の商家建物も残り、町並みとしては良い筈だが、過疎が進んでいるのか、活気が感じられない町並だった。

町並み指数 40
参考文献     
  角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和54年
  島根県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1995年
  

浜原の町並

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