飯南町頓原の町並 
頓原
地図


頓原の町並
 飯南町頓原は島根県中央部の南、神戸川支流の頓原川に、頓原川支流の内谷川・宇山川・敷皮川が合流する地で、耕地は川沿いにある。
頓原村は江戸はじめ松江藩領、貞享元年(1684)以降、松江藩の支藩広瀬藩の飛地領。その間の天和2年(1682)より4年間は幕府領大森代官所支配地。
広瀬藩の飛地領飯石郡24ヶ村を支配する広瀬藩陣屋が頓原村に置かれ、藩の行政庁で郡本と呼ばれた。場所は現頓原小学校とその周辺。この郡本の付近に頓原町が形成されていた。
古くからたたら製鉄が盛んで、飯石郡吉田村の田部家が経営した奥畑鉄山が代表的なものであり、他に製鉄遺跡が11ヶ所もある。
頓原村の家数173・人数881・馬29・牛319。民業は農業・養蚕135・製炭2・工業12。(郡村誌)
頓原町は家数155・人数541・馬10・牛3・民業は農業43・工業39・商業41(郡村誌)。この民業を見れば頓原村は農業主体で頓原町は商工業者が多く住む町だったことが判り、近隣諸村の物資集散地の在郷町だったようだ。
古い町並みは東西の旧街道筋に展開している。街道に面して2階建ちの家屋が連続して並ぶ。切り妻造りの平入り家屋である。建築年代は比較的新しいと感じて写真を撮っていたが、帰って調べると昭和20年の大火で、町並みの半数が焼けたようでその後の建築とのこと。豪邸と云われるような大型家屋が見当たらず、比較的庶民的な間口の狭い家屋が連続していたが、伝統に基ずいた建築様式の家屋が多く、それなりの古い町並みを演出していた。
町並み指数 50
参考文献    
  角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和54年
  島根県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1995年

頓原の町並

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