浜田市三隅町岡見は島根県西部、浜田市街から南西約20km程の日本海に面した位置にある。江戸時代は浜田藩領で、三隅組に属していた。 海岸部の東部に松原浦、西部に須津浦がある。朝鮮の「東海諸国記」に応仁元年(1467)三隅右馬頭源正教、とある往年の貿易港は、現在の須津漁港である。現在はこの松原漁港と須津漁港の間が埋め立てられて、大きな火力発電所になっている。 宝暦9年(1759)の三隅組村々改帳では、松原浦は中網2帖・舟4艘・和布刈舟2艘を有していて、須津浦は中網2帖・鰯網2帖・猟船7艘・磯見船8艘・廻船1艘を有していた。 寛政元年(1789)の巡見使案内懐中記によると家数187・人数1,200。慶応2年(1866)の村々生高家数人高等書抜帳では、家数396・人数1,598とある。 須津・松原の両浦は西部7浦のうちで、漁場をめぐって争論もしばしば起きている。 産物は半紙・茶・蛸・漆・楮など。 今町並みを歩くと、港町・漁師町としての様相はなく、街道筋の町並と云う感じであって、海岸部には中国電力の火力発電所の大きな工場施設があり、巨大煙突が見え隠れしていた。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和54年 島根県の地名 平凡社 (有)平凡社地方資料センター 1995年 |
三隅町岡見の町並 |
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