若桜町落折は鳥取県東部、千代川支流の八東川支流落折川上流域の山間に位置する。 江戸期は鳥取藩領、村高は「元禄郷帳」16石余、「天保郷帳」「元治郷帳」「旧高旧領」共に17石余。家数は「因幡志」8、「文久3年組合帳」13。 平家の落人といわれる藤原兼氏が当地に落ちのびて、居住したため落居村と称したといわれ、後に落折になったという。 鳥取側から県境の戸倉峠に近い僻地で、全戸「平家」姓を名乗り平家の子孫と称している。平家伝説のある村々には木地師の集住も多く、この落折も木地師の集落であったと思われる。 平家落人伝説の集落とは知らずに訪ねた。集落内に平経盛の墓がある。そして集落外れの所々にいろんな墓石が立っている。何気なしに見ていると、どの墓も平家姓の墓石だ。集落の方に聞くと、集落全部が平家姓とのこだった。 この20戸にも満たない山間僻地の小さな集落内に、注文を貰ってから食材を獲りますと宣伝している食堂兼喫茶店があったのには驚いた。でも、訪ねた当日はお休みの表示がされていて、店の前の池には多くの魚が泳いでいた。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和57年 鳥取県の地名 平凡社 平凡社地方資料センター 1992年 |
落折の町並 |
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