鳥取市浜村温泉の町並 
気高町勝見・気高町浜村
地図


気高町勝美の町並

  鳥取市の浜村温泉は鳥取県の東部、浜村川(勝見川)下流域に広がぎり、勝見温泉を含む総称。気高町浜村を中心に勝見などへも広がる温泉。
浜村温泉南続きの勝見温泉は歴代鳥取藩主の入湯も多く、藩主宿所としてお茶屋が設けられていた。御茶屋の開設の時期は不明で、「勝見名跡志」に寛文2年(1662)以降に造作されたとあり、
造られたのはそれ以前である。藩主などの入湯を記した「勝見御入湯日記」が残されている。
明治17年浜村の製糸家鈴木寛平が製糸用の井戸を掘ったところ、80℃近い湯の噴出を見、明治15年に新設された米子新道沿いに温泉旅館が建てられていった。明治45年全通の国鉄山陰線の浜村駅は勝見温泉北側に設けられ、湯量の減った勝見温泉はさびれて行った。
浜村温泉は浜村駅前一帯に広がり、西接する勝見と共に温泉街が形成されていった。浜村駅開設から大正期の終わり頃までの15年間程の間に、それまでは一望の水田や沼沢状態であった米子新道沿いの地域が駅前商店街へと変貌していった。昭和期になると銀行の支店、県の出先機関が次々と設置され気高郡の中心地となっていくと同時に、温泉街は浜村砂丘背後で夏場も多くの海水浴客を迎えて賑わってきた。
歴史が示すように、浜村温泉街は古くからの町並でないが、昭和期の古い町並が見られる。少し前までは鳥取県内でも有数の賑わっていた温泉街だったが、今温泉街を歩いてみると寂れた感じが漂う。最近の温泉客や観光客は一旦ホテルや旅館に入ってしまうと、館内で一切を済ませてしまい、飲みにでたり、遊興に出掛けることが無くなったことが影響しているのだろうと思うが、哀れさを誘う町並は心が痛む。
それじゃと、古くからの温泉地のJR浜村駅南側の旧勝見温泉辺りを歩いてみたが、集落は見られるが、古い町並の様相は想像もできなかった。          
町並み指数  20
参考文献
角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和57年
鳥取県の地名  平凡社  平凡社地方資料センター  1992年


気高町勝美(右)・気高町浜村(左)の町並

気高町勝見の町並

気高町勝見の町並

気高町勝見の町並

気高町勝見の町並

気高町勝見の町並

気高町勝見の町並

気高町勝見の町並
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