津市白山町二本木は三重県中部、雲出川中流域左岸に位置する。 中世から大村と云い、明治22年に大村・三ケ野村・岡村が合併して大三村となり、大正6年から二本木となる。 地内中央を東西に初瀬街道が通り、二本木宿として古代から旅人で賑わっていた。 近世は慶長13年(1608)から津藩領のまま明治を向かえている。 藤堂高文の「宗国史」によると、寛延年中(1748〜51)の家数221・人数1,087、馬28、牛50。初瀬街道の宿場町であったので3軒の旅籠屋があり、その他に商家も多くあった。そして附近10ヶ村を支配する地方行政の中心地であり、藩の代官所や大庄屋が置かれていた。明治に入ってもそのままこの地が行政・経済・文化の中心地で役場・消防組・銀行が設置された。 明治5年の村明細帳には、家数240・人数1,128とあり、二本木の宿場として発展していた。医師、造り酒屋、醤油醸造、大工、木挽、桶屋、瓦焼、鍛冶、石屋などあらゆる業種の人達がいた。 今、古い町並みは国道165号線から一本南の旧初瀬街道に展開している。伝統的な様式の商家建物や旅籠屋と思われる建物も残り、宿場町当時の面影を残す町並みであった。 町並みを構成する建物は切妻造り平入りの建物が多いが、入母屋造りも混在した町並みであった。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和58年 三重県の地名 平凡社 下中邦彦 1983年 |
白山町二本木の町並 |
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