伊勢小俣町の元町と相合・明野については一緒に解説致します。 小俣町元町・小俣町相合・小俣町明野には旧伊勢参宮街道が通っていて、元町は宮川の下の渡しの渡河点であって、その場所は現在のJR参宮線鉄橋のやや下流である。 元町・相合・明野の集落は参宮街道沿いに発達した宿場町としての性格を持ち、参宮客相手の宿屋や土産物屋があった。 江戸はじめは鳥羽藩領と田丸藩領、元和3年(1617)田丸藩領は津藩領となり、同5年紀州藩田丸領となった。以後鳥羽藩領と紀州藩領の相給地。 元町辺りは宮川の下の渡場として賑わい、相合や明野には旧伊勢参宮街道沿いに、古い伝統的な様式の家屋が連なる町並が残っている。妻入り・平入り、切り妻造り、入り母屋造りが入り混じった町並を形成していて、伊勢特有の板張りの家屋が多く、ここは伊勢だなあと実感できる町並だった。 又、明野の旧参宮街道沿いに昔ながらの「へんば餅」を売る店があった。へんばは「返馬」で、伊勢参宮街道を馬で来て、ここで馬を返して、宮川を渡しで渡って伊勢神宮に向ったことから付けられた名物の餅。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和58年 三重県の地名 平凡社 下中邦彦 1983年 |
小俣町元町の町並 |
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