伊賀市佐那具町は三重県の北西部、上野盆地北東部、木津川の支流柘植川の中流部に位置する。 江戸期はじめは伊賀上野藩領、慶長13年(1608)からは津藩領。村高は延宝3年(1675)、本高700石、平高943石余。「天保郷帳」744石余、「旧高旧領」740石余。寛延年間(1748〜51)頃の家数134・人数646。安政5年(1858)の家数144。 近世、佐那具村に大和街道の佐那具宿が設けられ、御茶屋敷が置かれていた。寛永2年(1625)頃問屋宿駅制が整備されたと思われ、同14年(1637)当宿駅馬は14疋とある。町並は柘植川に平行して約3町半で東町・西町に分かれていた。問屋・高札場は西の入口近くにあり、本陣は道の南側にあり、藩主休息所の御茶屋敷はその近くにあった。 今、町並を歩くと、宿場当時の家並などの面影を色濃く残しているが、保存には関心が無いのか、本陣跡などとの表示は一切なかった。でも伝統的な様式の家屋で構成される古い町並の景観は素晴らしく、平入・切妻造り・2階建て・中2階建て・漆喰塗り込めの虫籠窓・千本格子を残した家屋が連続して続く町並が展開していた。何時までも残っていてほしいと思う町並探索だった。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和58年 三重県の地名 平凡社 下中邦彦 1983年 |
佐那具町の町並 |
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