伊賀市枅川の町並
枅川(ひじきがわ)
地図


枅川の町並

 伊賀市枅川(ひじきがわ)は三重県西部、木津川上流部に支流比自岐川が合流する付近に位置する。
江戸期はじめは伊賀上野藩領、慶長13年(1608)からは津藩領。
村高は天和年頃(1681〜84)の平高349石余(統集懐録)、「宗国史」359石余、「旧高旧領」370石余。元禄9年(1696)の「伊賀給地村高帳」によると、平高の349石余は全て藤堂新七郎の給地。
寛延年間頃(1748〜51)の家数41・人数171、馬12(宗国史)。
大正11年に西方の上野街道沿いに伊賀鉄道が開通し、丸山駅が設置されて交通の便が良くなった。明治22年の家数53・人数261とある。
今、近鉄伊賀線の丸山駅に近い枅川集落は、この地方の農村集落の一つであるが、集落内に国の重要文化財に指定されている「町井家住宅」の主屋と書院がある。主屋は入母屋造桟瓦葺一重の大型建物で前面に本瓦葺の庇をつけ、本屋根の両側も本瓦で葺かれている。
書院は入母屋破風が巧みに組み合わされた複雑な屋根構造を見せている。共に建築年代は祈願札から寛政元年(1789)頃と推定されている。大庄屋の建物で、この地の上層農家を知る貴重な存在である。
枅川集落は上野街道に近い所と、その東少し離れたとこのに所在している。この地方で普通に見られる農村集落ですが、どの農家の家屋も大きく立派で伝統的な様式の建物であった。
町並み指数 30
参考文献
  角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和58年
  三重県の地名  平凡社  下中邦彦   1983年   

枅川の町並

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町井家住宅(国の重要文化財)

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