砥部町総津は平成の大合併で、旧広田村が砥部町と合併したもの。砥部町総津は愛媛県中央部に位置し、四国山脈の西部を占め、県都松山市街から南に約25km、伊予灘に流入する肘川上流の田渡川に沿って、僅かに耕地と集落が発達している。 江戸期は大洲藩領。村高は「慶安郷村数帳」では292石余。「元禄村浦記」「天保郷帳」ともに292石余、「旧高旧領」209石余。 元文5年(1740)の「大洲秘録」に村の特産は「米・大豆・小豆・麦・茶・鮎・大竹とあり、また「土地よく民家多し、ただし近来貧乏の者多し」とある。 「浮穴郡地誌」によると総津村の広さは東西45町・南北一里20町、家数136・人数575、牛2・馬80。 江戸期は惣津村と呼ばれていたが、明治22年からは広田村大字総津となった。 旧広田村の中心集落総津は、旧道沿いに古い伝統的な家屋が建ち並んでいる。こんな山中にどうしてと思える意外性がある町並みである。造り酒屋も健在で、白壁土蔵の酒蔵が町並景観に大きく寄与している。町並の形態から見ると宿場町として、また小さな在郷町としての機能を持っていた村だったことが伺える町並だった。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和56年 愛媛県の地名 平凡社 下中邦彦 1980年 |
総津の町並 |
総津の町並 |
総津の町並 |
総津の造り酒屋さん |
総津の町並 |
総津の町並 |
総津の町並 |
総津の町並 |
総津の造り酒屋さん |
総津の町並 |