砥部町川登は愛媛県の中央部、砥部川の中流域から上流域にあり、今回訪ねたのはその中でも上流域にある川上集落で、他に川上集落の北に川中集落が、その北に川下集落がある。 江戸期、寛永12年(1635)までは松山藩領であったが、以後大洲藩領となり明治を向かえる。 村高は「慶安郷村数帳」では126石余、「元禄村浦記」「天保郷帳」ともに126石余、「旧高旧領」では310石余。 元文5年(1740)の「大洲秘録」によると物産は米・煙草・薪。特に煙草は川登煙草として知られ、風味が優れて珍重されていた。 「浮穴郡地誌」によると村の広さは東西2里、南北50町、家数125・人数653。職業は医2・農業624・工業7・僧侶1・牛馬商2。牛2・馬10とある。 四国山脈西端の平凡な山村集落であったようである。 今も集落の様子は江戸・明治時代とあまり変わりなく、砥部川に沿って砥部焼の窯元が見られた位が特徴の山村集落であった。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和56年 愛媛県の地名 平凡社 下中邦彦 1980年 |
川登の町並 |
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