白鳥町の町並み
松原町・湊町
地図
白鳥神社門前の町並み
白鳥町の松原地区に鎮座する白鳥神社は、日本武尊・両道入姫命・弟橘姫命を祭神とする。 寛永19年(1642)高松藩主となった松平頼重は、古くから勢力をもつ大内郡の総鎮守水主神社に対抗する新しい神社勢力として、寛文年間(1661〜73)に白鳥神社を大きな規模で再興した。そして200石を寄進し、幕府に願出て朱印地とした。初代神官として京都平野社の神官卜部謙古(猪熊千倉)を招いた。 以後歴代の藩主の庇護が厚く、本殿前には代々藩主の寄進による灯篭が28基も立ち並ぶ東讃随一の神社となり、門前町が発達した。 白鳥神社の東側には京都から招かれた、初代からの神官猪熊家住宅がある。主屋(県文化財)は寄棟造り茅葺(今はトタン覆い)で正面西側に式台付大玄関がある。切り妻造り本瓦葺の表門と入り母屋造り本瓦葺の長屋門(共に県文化財)は創建当時の姿を良く残している。 白鳥の町は白鳥神社の門前町として発展したもので、白鳥村の家数は天保2年(1831)で285軒であった。 町並みは白鳥神社前の東西の街道(志度街道)沿いに展開し、古い伝統的な民家の建物が点在するが、殆どは建替えられていて、昔の面影は少なくなっている。 このような町並みでは、多くの所が切り妻造りの商家の建物であるが、白鳥では入り母屋造りの商家の建物が多かった。本瓦葺き、中2階建てで漆喰塗り込めの虫籠窓であったが、特に本瓦葺きの商家の建物が目についた。 香川県の歴史散歩 山川出版社 香川県の歴史散歩編纂委員会 1996 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和60年 |