小松島市の町並み 
松島町・小松島町
地図


小松島町の町並み

 小松島は徳島県東端に位置し、かって四国の表玄関として重要視されてきた天然の良港小松島港を持ち、豊富な地下水に恵まれている。
江戸期を通じて徳島藩領。
在郷町として小松島浦は元禄年間(1688〜1704)には、地蔵寺のある中町を中心として、北町、新町、西町が形成され、商業地として栄え現在に至るまで発展している。
在郷町の発展は屋号の増加状況からも伺える。延宝年間(1673〜81)2家、元禄年間(1688〜1704)4家だった屋号は正徳年間から享保年間(1711〜36)には17家と増加し、天保年間(1830〜44)には95家の屋号が確認されている。これは元禄年間以降、小松島浦が急速に在郷町として発展したことによるものである。
幕末における町並みの様子は松島(中町を中心として新町・北町の3通り)に町家が建ち並んでいた。小松島浦は港町として漁業・商工業が発達した。明和8年(1771)の棟附帳によると家数700軒のうち603軒は加子で、人数1,065とあり加子が多く阿波水軍の拠点であったようだ。また阿波藍の取引が盛んになり、発達の基礎を築いたのも阿波藍を取り扱う藍商達であった。
藍商の中心は播磨屋・鹿島屋・野上屋・島屋・阿波屋などで、これらの商人は小松島の中心部にあたる松島に大邸宅を構え、ここを本拠として全国に販路を広めた。
小松島の発展はこの藍商による発展の後は、小松島港を軸とした港湾都市としての発展と、徳島・小松島間の鉄道開通、小松島〜和歌山間の航路開設、大阪〜徳島〜小松島〜甲浦港との航路開設などにより、小松島は阪神方面への四国の玄関口となり、大きく人口が増加した。
今残る古い町並みとしては、松島町と小松島町に古い形式の民家が点在するも、町並み程は連なっていない。だが松島町に旧藍商の邸宅がそのまま残っているのは圧巻であった。 
町並み指数 30
参考文献   
  香川県の歴史散歩  山川出版社  香川県の歴史散歩編集委員会  1996年
  角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和61年
  徳島県の地名   平凡社   (有)平凡社地方資料センター   2000年

松島町の町並み

松島町の町並み

松島町の町並み

松島町の町並み

小松島町の町並み

小松島町の町並み

小松島町の町並み

小松島町の町並み
古い町並みへ戻る