伊方町川永田の町並み 
川永田
地図


川永田の町並み
 伊方町川永田は愛媛県の佐田岬の東部の南側、宇和海に面した農漁業の集落であった。
佐田岬の宇和海側はリアス式海岸で海岸線の出入りが多く、湾奥の湾頭で集落が発達している。
江戸時代は宇和島藩領。
農業の他に当地域の主産業は沿岸での鰯漁であった。イワシは干鰯に加工され、藩の専売品として重要な財源であった。「西海巡見志」によると、寛文〜貞享(1661〜88)頃の川永田浦は家数37、舟数78艘(うち60〜80石積み2艘・漁船76艘)、主水数(加子)408人(うち62人役加子)とあるが、それらの主水数や舟数は近隣の各浦のも含まれている。
またこの地では、冬季の農閑期や休漁期間中の行商や出稼ぎは古くから行われていたが、その代表的なのが「伊方杜氏」で知られる酒造地への出稼ぎがあった。
この町を訪ねたときは豪雨の最中であった。暫く車の中で待機してからの撮影になった。漁村と思って撮影を開始したが、大きな邸宅が幾つも現れたのには驚いた。宇和島藩による干鰯専売制時代の富の蓄積が今に残っているのだろう。漁村と云うイメージは殆ど感じられない町並みだった。
今は殆どがサラリーマンで、世帯の多くが柑橘類栽培農家であり、一部で漁業が行われているとのことだった。
町並み指数 30
参考文献   
  角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和56年
  愛媛県の地名  平凡社  下中邦彦  1980年

川永田の町並み

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