安芸市街の中心部を東西に旧土佐街道が通り、その両側に形成された町並みが本町で、政治・経済・文化の中心だったが、国道55号線が旧土佐街道の北側にバイパスとして通り、市役所など主要な官庁・事務所等の建物が国道沿いに移動し、商業の中心も移って行った。 今回訪ねたのは江戸時代には安喜浜村の中でも、東浜村と呼ばれていたところです。 江戸時代は土佐藩領で、寛政3年(1791)の浦分改帳によると家数274・人数1,947とあり、廻船と漁業で生計を営んでいた。弘化4年(1847)の安芸浦東浜指出によれば家数277・人数2,113、船66、漁網8とある。 東浜村の安芸川河口付近は海上輸送の拠点で多くの廻船を持ち、高知城下以東の政治・経済の中心地であった。 今、古い町並みは旧土佐街道とその付近の本町1丁目や本町2丁目に見られる。伝統的な様式の家屋が連続してとは言えないが、平屋や中2階建ての切り妻造り平入りの商家建物が点在している。 切り妻造りの妻面に水切り瓦を備えた家屋も多く、中には6段も水切り瓦を備えた家も見かけた。 安芸市の古い町並みとして土居廓中が有名ですが、旧土佐街道に沿った町並みにも古い町並みがあると訪ねた筈でしたが。土砂降りでその上夕方暗くなってきての取材、十分に歩き廻れず一部の取材に終わったのが残念です。機会があればもう一度訪ねたいと思います。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和61年 日本の地名高知県 平凡社 下中邦彦 1983 |
本町2丁目の町並み |
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