屋久島町志戸子は鹿児島県南部の海上に浮かぶ薩南諸島の一つ屋久島の北部に位置する集落である。 文禄4年(1595)太閤検地の際、種子島氏の支配を離れ、慶長17年(1612)以降、鹿児島藩の直轄地となる。 「三国名勝図会」(文禄検地)によると吉田村の小村であったが、その後「薩藩政要録」によると宮之浦村の小村となっている。 享保11年(1726)の検地帳では、村高26石余、水田1町3反余があり、人数は113。「三州御治世要覧」・「旧高旧領」でも村高はほぼ同じである。 伊能忠敬の「九州東海辺沿海村順」では、吉田村の枝村としてみえ、家数28とある。 漁業を生業とした集落であった。明治15年ころの家数約40戸、明治末期の家数約80。 集落の様子は平屋建て切妻造り瓦葺の家屋が建ち並ぶ。板張り家屋が多く、石垣の塀も多く見られる南国らしい佇まいを見せていた。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和58年 鹿児島県の地名 平凡社 (有)平凡社地方資料センター 1998年 |
志戸子の町並 |
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