屋久島町栗生の町並
栗生
地図


栗生の町並

 屋久島町栗生は鹿児島県南部の海上に浮かぶ薩南諸島の一つ屋久島の南東部、栗生川河口部に位置する。
文禄4年(1595)太閤検地の際、種子島氏の支配を離れ、慶長17年(1612)以降、鹿児島薩摩藩の直轄地となる。
村高は「天保郷帳」では267石余、但しこの高は小村とされていた9ヶ村の高も含まれている。享保11年(1726)の検地帳によると高は107石余、全て杉の小板である平木で納めていた。人数は569、馬29、500石積船1・10石積船5・鰹網4を有していた。当地には異国船番所ならびに異国船遠見番所が置かれていた。
伊能忠敬の「九州東海辺沿海村順」では、家数97とある。
屋久島の杉の利用開発は江戸期に始まるとされ、建築用の木材として注目されていて、島内の木材の大部分が鹿児島藩の専売で、杉の平木は私売りを一切禁じられていた。
栗生は小さな集落であるが、江戸期より屋久島南部の行政の中心地として機能してきた。
今、集落の町並は栗生川河口左岸で展開している。平屋造りの板張り瓦葺きの家屋が建ち並ぶ集落である。
集落を歩いていると、鹿児島薩摩藩の農民武士の麓集落と思える石積みの塀や植込みが見られることから、武士集団でなかっても、同じよな形態の生活だったのかも知れないと思いながらの探索だった。
町並み指数  50  
参考文献                              
   角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和58年
   鹿児島県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1998年  


栗生の町並

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