雲仙市小浜町富津の町並み
小浜町富津
地図


小浜町富津の町並み
 雲仙市小浜町は島原半島の西部に位置し、小浜町の市街は小浜と雲仙の2ヶ所で、他は農漁家集落であり、富津は最北部の漁村集落である。
正保2年(1645)の「高力攝津守領分肥前高来郡之内」では、小浜村には日比浦・北村・羽毛合・木指村の小村からなっていて、1,055石余りであった。宝永4年(1707)の「小浜村様子書」でも村内は日比・北野・羽毛合・木指に分れている。日比・木指には漁師がおって鯛・鰡・鰯・小魚を獲っていた。
文政6年(1823)の家数2,230・人数5,090とある。
なお、日比は延享2年(1745)に富津と改称し、羽毛合も安政3年(1856)の「小浜村様子書」では本村となっている。「高来郡村誌」によると村内は富津・北野・本村・木指に分れ、家数1,218・人数6,036、船51とある。
小浜温泉のある小浜市街は雲仙の西の玄関として観光客が多く訪れるが、小浜市街の北5km程の所にある富津集落は、山の急斜面に張り付いた観光とは全く縁のない漁村集落である。軽自動車も通れない細い道に沿って、階段状に民家が続く。石垣によって構成された集落だ。取り壊されたり、無住になっている家も見られるが、集落全体が割に新しい家で構成されているのは意外だった。
聞けば、漁業を生業としている家は少なく、殆どはサラリーマン世帯で遠く長崎や諫早までも通勤している方や、地元小浜温泉や雲仙温泉で働くサラリーマン世帯とのことだ。
明治・大正・昭和と煮干しにする鰯漁で賑わった漁村も、今やベットタウンとなっているのだ。
町並み指数   50  
参考文献
  角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和62年
  長崎県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  2001年
  歴史の町並み再発見  葦書房   読売新聞西部本社   1993年  


小浜町富津の町並み

小浜町富津の町並み

小浜町富津の町並み

小浜町富津の町並み

小浜町富津の町並み

小浜町富津の町並み

小浜町富津の町並み

小浜町富津の町並み

小浜町富津の町並み

古い町並みへ戻る