熊本県高森町高森は熊本県北東部、阿蘇外輪山南部、南郷谷東端の白川上流部に位置する。 元和元年(1615)に高森村の北に町場として高森町が成立したのが今回訪ねた所。熊本藩領。高森手永に属する。町高は「旧高旧領」594石余。「南郷事蹟考」によると、高404石余、町名に本町・横町が見え、当町は公役を免除され、「郷村帳には高森村の内に加る」と記されている。 高森町には熊本城下と日向の延岡とを結ぶ肥後往還(日向往還)が通り、色見を経て竹田に向かう竹田往還、馬見原に向かう千穂坂などの街道が交差し、中世には城下町、江戸期には宿場町として南郷の中心地として栄えた。天神・上町・横町・下町などがあった。 明治24年の家数596。昭和3年高森線(現南阿蘇鉄道)が開通し、高森駅が開設され、阿蘇南部地方の政治・経済・文化・産業・交通などの中心地として益々繁栄した。 訪ねたのは熊本大震災の約1年後である。訪ねるのに国道57号線・国道325号線・県道28号線など災害復興に努力されているが、未だ不通箇所があり、迂回するルートを通っての訪問だった。 道路は迂回路を通って高森に行けるが、南阿蘇鉄道の被害は甚大で、復旧するのに5年ほど掛かるとのことで、早く復旧することを願った訪問だった。 古い町並は造り酒屋さんの山村酒造さん・味噌屋さんの豊前屋本店さんの家屋・工場を中心に形成されていた。江戸期・明治期・大正期・昭和期を通じて阿蘇南部地方の中心地として栄えていた名残は色濃く残り、今もそのままこの地方の中心地である。 とは言え、多くの人に出逢ったのは、酒造場見学のバスツアーの観光客と、味噌屋さんに入っていた観光客位で、町に住む方々とは殆どで逢わなかったチョット寂しい探訪だった。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和62 熊本県の地名 平凡社 下中邦彦 1985年 「くまもと歴町50選」 WEB書籍 熊本県 2013年 |
高森の町並 |
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