北九州市戸畑区の町並
南鳥旗町・銀座1丁目
地図


南鳥旗町の町並

 北九州市戸畑区鳥旗町は北九州市域の中央北部に位置する。
江戸期は福岡藩領。戸畑村の村高は「慶長国絵図」696石余、「元禄国絵図」1,175石余、「天保郷帳」1,237石余、「旧高旧領」1,244石余。天保6年(1835)の遠賀群中明細帳では1,244石余、家数190・人数933、牛130・馬40。家数190のうち漁家10とある。
漁業は若松から戸畑へ移住した九郎右衛門や慶長年間(1596~1615)頃に長門国からやってきた七郎右衛門ら4人が、福岡藩の許可を得て漁に従事した。
明治中期頃までは樹木の茂る山と原野が広がる小さな寒村で、農業と漁業が行われていたが、明治13年練炭製造の戸畑炭塊社が設立され、その後コークス製造の中島工場や関西コークスなどが設立され、工業都市への道を歩み出した。明治35年には現鹿児島本線の戸畑駅が開業し、明治40年代から大正期にかけて紡績・鋳物・硝子・製糖・製鉄の各工場が進出し、工業都市としての性格を強めていった。八幡製鉄(現新日本製鉄)戸畑工場は昭和33年に地先の海岸150万坪の埋め立てに着手し規模を拡大して、八幡製鉄の主力工場となった。
今、かっての戸畑村の中心地の鳥旗町や銀座辺りを歩いても、かって寒村だった様相は全く残っておらない。昭和初期から昭和中期に建てられたような家屋が町並みを形成している。そんな中に駅前旅館として存在を見せている木造建築の旅舘が目を引いた。
町並み指数  20  
参考文献
   角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和63年
   福岡県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  2004年


南鳥旗町の旅館

南鳥旗町の町並

南鳥旗町の町並

銀座1丁目の町並

銀座1丁目の町並

銀座2丁目のニッスイビル
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