霧島市牧園町宿窪田は霧島山の南西部、天降川中流東部の台地上に位置し、天降川支流石坂川が中央部を南流している。 宿窪田村の江戸期は大隅国桑原郡踊郷のうち、踊郷は宿窪田村・三体堂村・萬膳村・中津川村・上中津川村・持松村の6ヶ村で構成されていた。古くから温泉地として知られ、「三国名勝絵図」には11ヶ所の温泉を紹介している。明治22年に踊郷6ヶ村が合併しえ牧園町が成立した。 宿窪田村には地頭仮屋が置かれていた。「地誌備考」によると、踊郷の創設は元和元年(1615)とされ、踊城を中心に麓や野町が形成され、豆腐屋・飴屋・駄菓子屋のほか生活必需品を販売する商家や旅籠屋があった。 寛文4年(1664)の郡村高辻帳に巣窪田村とみえ、村高401石余。「三州御治世要覧」では宿窪田村とみえ「古ハ巣窪田村」と注記され、延亨頃(1744〜48)の村高1,132石余、「旧高旧領」1,232石余。 麓集落の町並は国道223号線沿いとそれに沿った弓型状の旧道に展開している。石垣と生垣で構成された町並は麓集落独特な風景で、薩摩藩特有の外城制の名残の風景。何時までも残って欲しいと思いながらの探訪だった。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和58年 鹿児島県の地名 平凡社 (有)平凡社地方資料センター 1998年 |
牧園町宿窪田の町並 |
牧園町宿窪田の町並 |
牧園町宿窪田の町並 |
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