田名
地図
田名の町並
| 解説文は後日伊平屋村は沖縄本島北部、本部半島の北方海上約３０ｋｍにある伊平屋島と野甫島の２島からなる。 琉球王府・近世を通じて伊是名村とともに「伊平屋島」として把握されていた。古くから琉球王府と日本本土を結ぶ航路上の重要な位置に当たっていた。特に慶長１４年（１６０９）の島津の侵入以降は琉球王府と鹿児島を結ぶ海上交通の重要性は一層増大したものと考えられる。 「高究帳」によると、村高は５４１石余で、うち田３７７石余・畑１６３石余。伊是名島を含む近世の伊平屋島は大美御殿の領地で、総地頭は伊是名と称していた。 明治４１年に「伊平屋村」が成立し、伊平屋島の田名・我喜屋・島尻・野甫と伊是名島の伊是名・仲田・諸見・勢理客の８村が存在し、村役場は伊是名島に置かれた。 明治期の村域の家数・人数は明治１３年３１２・１，６８５、明治３６年４２７・２，５５７であった。 何度も役場を伊平屋島に移す運動が起ったが実現しなかった。伊平屋村と伊是名村の分村が認められたのは、昭和１４年のことである。 さて、伊平屋村田名は伊平屋島北部に位置する。琉球王府・明治期の行政区の伊平屋島を構成する八行政区の一つ。伊平屋島では最初にできた集落と思われている。 琉球高究帳では「田那村」として、石高２０６石余のうち田１６９石余・畑３７石余。 咸豊５年（１８５５）の地船訟（船改之覚）によると、村所有の地船は三反帆二棚船４艘・二反帆二棚船３艘。明治１３年の家数・人数は１２３・６０３。明治３６年の家数１９０・人数１，１２４（うち士族は２３・１３９）とあり、当時伊平屋島最大の集落だった。参考までに今平成２６年１月では家数１２３・人数２９５とあります。 田名集落はコンクリートブロック塀の集落で、サンゴ石垣はあまり見られない。寄棟の平屋の建物で、コンクリート瓦が多くを占めていて、赤瓦はごく一部で見られる程度。この集落も樹木が少ない明るく開けていた。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和６１年 日本の地名沖縄県 平凡社 （有）平凡社地方資料センター ２００２年 |
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