佐渡市松ヶ崎の町並
松ヶ崎
地図


松ヶ崎の町並

 佐渡市松ヶ崎は佐渡ヶ島の南東部、海を隔てて越後と相対している。
江戸期は幕府領。松ヶ崎村の村高は「天保郷帳」319石余。元禄7年(1694)検地帳では田15町余・219石余、畑12町余・94石余。湊には船50〜60艘ほどかかるが「東風悪し」とある。
「巡村記」では天保12年(1841)の家数164・人数834、高319石余、田15町余・畑14町余。
天保9年(1838)の村書上帳では漁船58艘・廻船8艘とある。江戸初期に公津が小木港に移されてからは番所だけが置かれていた。早くから松前行の廻船を持つ商人がおり、海運とそれに伴う商取引を中心に港町として栄えた。元禄頃から「四問屋」とよばれる廻船問屋が居たという。
江戸中期の北前船の栄えた頃には、島内の荒物の集荷と松前への移出、島外からの綿・塩・鰊・昆布などの中継港的な性格を帯び、おおくの仲買人を生んだという。
明治中期以後廻船が激減し、急速に商業活動が衰退し、漁業・醸造業・竹や木の手工業が盛んになった。
今町並を歩くと、黒塗り板囲いの民家が連なる。漁業を主にした加工工場のような形態の集落で、多くの所で「一夜干いか」の看板が揚げられていた。それにしても黒塗りの板囲いの家屋集落で、申し合わせでもあるのかと思える光景である。
町並み指数 40
参考文献  
  角川日本地名大事典  角川書店  角川日本地名大事典編纂委員会  1989年
  新潟県の地名   平凡社   (有)平凡社地方資料センター   1986年


松ヶ崎の町並

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