佐渡市羽茂本郷は佐渡ヶ島の南部、羽茂川の中流域両岸に位置し、流域には羽茂平野が形成され、佐渡ヶ島の有数の米産地である。 中世には羽茂本郷の羽茂川右岸に築かれた羽茂本間氏の居城羽茂城を中心に城下町が形成されていた。 小木港が佐渡の玄関口となったため、相川〜小木街道が重要幹線道になった。小木港は慶長19年(1614)に渡海場となるが、それ以前にも人や物資、特に金銀の輸送は頻繁だったようで、相川への通路は、羽茂の木戸坂を登り村山へ出て相川へ向かう道が利用された。 羽茂本郷村の村高は、元禄7年(1694)検地帳2,756石余、「「天保郷帳」2,788石余。元禄7年(1694)検地帳では田114町余、畑104町余。 「巡村記」では天保12年(1841)の家数326・人数1,675、高1,782石余、田113町余・畑111町余。 味噌の醸造・鮎漁・おけさ柿の栽培が盛んであって、ともに年貢の対象となっていた。 羽茂本郷は在郷町として、この地の商業の中心地であったが、今は店らしいものは殆ど無い。かって商売をされていた名残の建物が連なっている。雑貨屋や、旅館だったと思われる建物が点在し、古い町並としては良い景観を醸し出していた。 角川日本地名大事典 角川書店 角川日本地名大事典編纂委員会 1989年 新潟県の地名 平凡社 (有)平凡社地方資料センター 1986年 |
羽茂本郷の町並 |
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