和納は新潟県中部で燕市街の北西約8km程のところ、北流する西川の右岸に位置している。江戸時代は上和納村といい、元和2年(1616)長岡藩領、寛永11年(1634)旗本牧野氏知行、文久3年(1863)から三根山藩領。 元禄6年(1693)の家数115・人数847。宝暦8年(1758)の家数175・人数839と周辺の村々と比して圧倒的に多い。 はじめ旗本牧野氏の代官陣屋が置かれていたが、享保15年(1730)陣屋は三根山に移された。 集落は西川沿いに北の巻村に向かう往還沿いと、西の中村方面に向かう道沿いに並ぶ。 三根藩領のうちで交通の要地にあり、西川を利用した蒲原船道(蒲原水運)の主要な中継基地であって、馬市・六斎市が開催されていたが、どちらも振るわず、中断したり再興したりを繰り返したが、特産品を持たないためかさしたる繁栄を見せず、在郷町として発展できなかった。 今でも古い町並みは南北の通りに沿って展開している。妻入り切妻造りの民家が並ぶ町並みは、なかなかリズム感があり、好印象を与える町並みだ。雁木を備えた大型の商家建物も残っていた。 角川日本地名大事典 角川書店 角川日本地名大事典編纂委員会 1989年 新潟県の地名 平凡社 下中邦彦 1986年 |
西蒲区和納の町並 |
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西蒲区和納の町並 |
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