根羽村の町並 
根羽村
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根羽村の町並

 根羽村は長野県最南部で愛知県と接し、矢作川上流の山村である。北から小川川、東から小戸名川、南から檜原川が流れ、村中央部で合流して矢作川となり西流する。
江戸時代を通じて幕府領で、旗本知久氏預かりになったり、飯島代官所の管轄下にはいったりした。
東海地方より信濃・信州への入り口に位置し、古くより「塩の道」として三州(伊那)街道に沿う村落として開けたものと推測される。古くは三河国足助郷に属し、室町時代には関氏の、その後下条氏の、続いて武田氏の支配下にあった。
伊那街道(現国道153号線)16宿の最南端に位置し、岡崎・名古屋に通じる足助道(現国道153号線)、南方の折元峠を経て新城方面に向かう新城道、その他、岩村・明智に向かう岩村道などが交わり、中馬の往来が盛んで問屋や馬宿多数が存在した。そこへ江戸中期より善光寺・秋葉・伊勢参りの参詣客が加わり、根羽宿は荷問屋・旅籠・馬宿・茶屋などが並び賑わった。
中馬頭数は宝暦10年(1760)5戸20頭が天保13年(1842)には63戸250頭になり、農間余業から漸次専業化した。明治に入ると更に増加し、明治19年には飼育頭数426頭を数えた。
明治14年の中馬宿は14軒で、半年間に泊まった中馬数は8,400頭に及んだ。
今、根羽村の中心地、街道の交差する辺りを歩くと、旅籠屋の形態を残した家屋が多く見られる。只、私自身中馬宿を知らないので、旅籠屋形式の建物でも中馬宿だったかもしれない。交差点あたりに
ゴハンギョと呼ばれる明和8年(1771)の道標石がある。この辺りが宿の中心だったようだ。
町並み指数 40
参考文献
   長野県の歴史散歩  山川出版社  長野県高等学校歴史研究会  1996年
   角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会 1990
   長野県の地名  平凡社  下中邦彦  1979年


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