甲斐市下今井の町並み 
下今井
地図


下今井の町並
 甲斐市下今井は甲府盆地の西北部、茅ヶ岳山麓の南端、釜無川左岸の平坦地に位置する。
下今井村はもと岩森村山本の南にあったが、武田信玄のとき、地蔵原の荒地を開拓するため、免租の特典を与えて、今の地に移住させたもの。そのため慶長古高帳では396石であったが、釜無川沿岸の広い荒地を開墾し、貞享年間(1684〜88)の検地水帳では高447石余り、文化初年(1804〜18)には高576石余りと増え、家数も102・人数354となっている。
慶長古高帳では幕府領。享保9年(1724)幕府領甲府代官支配、天保6年(1835)市川代官支配から甲府代官支配を経て明治を向かえる。
この地は釜無川の水害被害を被る地域であるが、殆ど湧水のない水利不便な土地で有ったため、住民の生活は古くから今日まで水を求める努力の連続であった。そのため多くの水路と溜池が築造されている。甲州街道が南北に通っていた。
古い町並みは旧甲州街道沿いにナマコ壁の町並みが展開している。ナマコ壁はおそらく釜無川・富士川水運によって伊豆半島から持ち込まれたものと思われる。当然、釜無川・富士川水運によって太平洋沿岸地域との交流も盛んであって、物資の交易も活発に行われていたのだろう。
伝統的な様式の建物は殆どがナマコ壁を備えている。建てられたのは明治に入ってからのものと思われる。
町並み指数 20
参考文献
   角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和59
   山梨県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1995年        


下今井の町並

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