糸魚川市街から海岸線に沿って北東約20kmに糸魚川市(旧能生町)筒石集落がある。北陸本線の筒石駅のあるところだ。この筒石駅はトンネル内にホームがあり、地上の駅舎から薄暗い階段を下ること約5分も歩かないとホームに到達しない珍しい駅。1969年の北陸本線複線電化に伴い地下ホームになった。 江戸時代はじめは高田藩領、天和元年(1681)幕府領、寛保2年(1742)高田藩領となり明治を向かえる。 貞享年間(1684〜88)には37戸が計37石3斗余りを年貢として納めているが、これらはいずれも畑からの収入で、生業の主力は漁業であった。 この辺りの海岸線は断崖・絶壁が続き、平地が殆ど見られない。筒石集落も東側は山の急斜面、西側は海岸線という僅かな平地に波に流されないようにへばり付いた集落だ。 今では海岸沿いを国道8号線が高架になって通っているので集落内を歩いていても漁村とは感じないが、只一つ漁村の特徴の入口玄間脇の外側に「流し台」が備わっているのが多くあり、漁村としての面目でしょう。 集落は4〜500mに亘り一本の道路の両側に展開している。2階建て3階建ての板貼りの民家がぎっしりと建ち並ぶ。狭い道路の両側に木造板貼り3階建ての建物が建ち並ぶ光景は圧巻である。 かってはこの地で全ての買い物ができたようだが、今では少数の店しか開いていなくて、日常の買い物も集落から出ていくようだ。なかなか活気ある漁村と思って、出てきた人に聞くと漁師は少なく、勤めに出ている人と年金暮らしの年寄りばかりと仰っていた。 角川日本地名大事典 角川書店 角川日本地名大事典編纂委員会 1989年 新潟県の地名 平凡社 下中邦彦 1986年 日本の町並みV(別冊太陽) 平凡社 湯原公浩 2004年 |
筒石の町並 |
筒石の町並 |
筒石の町並 |
筒石の町並 |
筒石の町並 |
筒石の町並 |
筒石の町並 |
筒石の町並 |
筒石の町並 |
筒石の町並 |