飯田市上村上町の町並 
上村上町
地図


上村上町の町並
 飯田市上村上町集落は長野県南部、飯田市街から小川路峠を越えて南東に約20km程に位置する。東に赤石山脈、西の伊那山脈に挟まれ、天竜川の支流遠山川の支流の上村川に沿う狭い谷あいに程野・中郷・上町などの集落がある。北の地蔵峠から上町・和田・青崩峠へと、ほぼ直線的に発達した構造谷は地質学上、中央構造線とよばれ、急傾斜の山腹に集落と畑が点在する。
上町は秋葉街道(飯田への道)の難所 小川路峠や矢筈峠の峠口の宿場として栄え、現在でもこの地域の行政的・経済的・文化的な中心地をなしている。
江戸はじめは旗本遠山氏領であったが、百姓一揆とお家騒動で改易になり、元和3年(1617)から幕府領となる。江戸初期は森林資源が豊富であったため。槫木(くれき)年貢(檜・杉・さわらなどの高級材)が賦課されていたが、乱伐が続いたため森林資源が枯渇し、元禄3年(1690)に雑穀・紙などの代金納に代わった。
上村上町宿の町並みは、国道152号線が遠山川の東側(対岸)をバイパスとして通ったため、チルド保存された形になった。飯田から小川路峠や矢筈峠を越えて来た、秋葉講の旅人が上町を目指した宿場町。当時の面影を色濃く残す古い町並みが今に残っている。切り妻造り平入り、中2階建て・2階建ての建物が連続して続く町並み。千本格子を残した家、2階に手摺をつけた旅籠屋の建物、旅籠屋当時の屋号を掲げた家、袖壁を備えた家などなど、宿場町だった当時の光景が町並みの至る所から醸し出されている。
町並み指数 50
参考文献
   長野県の歴史散歩  山川出版社  長野県高等学校歴史研究会  1996年
   角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会 1990
   長野県の地名  平凡社  下中邦彦  1979年


上村上町の町並

上村上町の町並

上村上町の町並

上村上町の町並

上村上町の町並

上村上町の町並

上村上町の町並

上村上町の町並

上村上町の町並

上村上町の町並

上村上町の町並

上村上町の町並
古い町並みに戻る