宇陀市室生区三本松の町並み 
室生区三本松(旧長瀬・旧琴引)
地図  地図


室生区三本松(旧長瀬)の町並
 室生寺で有名な旧室生町の三本松は旧伊勢街道(初瀬街道)に沿って集落が連なっている。
旧伊勢街道に沿って西から元三・琴引・中村・長瀬の4集落が連なる。
この地の江戸時代は長瀬村といい、江戸はじめは幕府領であったが、元和5年(1619)から伊勢津藩領となった。
長瀬村は江戸中期・後期に、長瀬上村(琴引)・長瀬中村(中村)・長瀬下村(長瀬)・古大野村(古大野)・髭無村(元三)に分れたが、明治8年にこれらの5ヶ村は再び合併して三本松村になった。
寛延年間(1748〜50)長瀬村の家数54・人数272、髭無村の家数26・人数125、古大野村の家数35・人数175と「宗国史」にある。伊勢街道に沿って宿場や茶店があったと伝えられている。「大和志」では茶が特産としてあげられている。
中村には本陣と称する宿場があったようだが、今は殆ど面影が残ってなかったが、琴引や長瀬には街道筋が賑やかだった当時の面影を持つ、商家や旅籠屋の建物が連なっていた。平入りの切り妻造り、中2階建てで虫籠窓を持ち、格子や煙り出しを残した家も多かった。
江戸時代から明治にかけて伊勢神宮参詣客をはじめとした多くの人々がこの道を通ったであろう。この伊勢街道沿いのどの集落も近辺の農村集落とは異なり、商家や旅籠屋を主体とした町並形態を残している。それだけ多くの人がこの街道を通ったという証であるが、所々に建っている石の道標とともに昔の面影を色濃く残した町並は何時までも残って欲しいものである。
町並み指数 50 
参考文献    
   角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  1990年
   奈良県の地名  平凡社  下中邦彦  1981年

室生区三本松(旧長瀬)の町並

室生区三本松(旧長瀬)の町並

室生区三本松(旧長瀬)の町並

室生区三本松(旧長瀬)の町並

室生区三本松(旧長瀬)の町並

室生区三本松(旧長瀬)の町並

室生区三本松(旧琴引)の町並

室生区三本松(旧琴引)の町並

室生区三本松(旧琴引)の町並

室生区三本松(旧琴引)の町並
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