大野寺の大磨崖仏が有名な宇陀市室生区大野は旧初瀬街道沿いで、古い町並が残っている。 江戸時代のはじめは幕府領、元和5年(1619)からは伊勢津藩領。「元禄郷帳」では大野村・上村・緑川村と分けられている。寛延年間(1748〜51)頃の家数49・人数242(宗国史)。 旧初瀬街道沿いに街村状に西から西垣内・緑川・下出の各集落が連なっている。近鉄室生口大野駅前(下出)には旅館や料理飲食店が並び、旧室生村役場などの公共施設が集中し、村の中心的な役割を果たしている。 初瀬街道の宿場町ではなかったが、街道を行く数多くの伊勢神宮参詣客や行商人などを相手に生計を立てていただろう様子が伝統的な様式の家並から想像できる。 また下出の旅館や料理飲食店は、大野寺の門前町として機能していた名残だろうと思う。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 1990年 奈良県の地名 平凡社 下中邦彦 1981年 |
室生区大野(旧緑川)の町並 |
室生区大野(旧緑川)の町並 |
室生区大野(旧緑川)の町並 |
室生区大野(旧緑川)の町並 |
室生区大野(旧緑川)の町並 |
室生区大野の(旧下出)町並 |
室生区大野(旧下出)の町並 |
室生区大野(旧下出)の町並 |