生駒市南田原町は奈良県の北西部、淀川の支流天野川上流域に位置する。 寛文4年(1664)から延宝7年(1679)までの間に北田原村から分離独立したもの。 近世初期は幕府領、元和元年(1615)郡山藩領、延宝7年(1679)以降旗本松平信重領に編入された。村高は「元禄郷帳」「天保郷帳」ともに694石余。安永3年(1774)村鑑によれば家数39。明治15年頃の家数・人数は102・520とある。 今回訪ねた南田原村野所という小さな集落は、天野川沿いの集落である。天野川と磐船街道が寄り添うように枚方から南に遡り、両者が分かれた所から天野川を少し遡った所の天野川の右岸にある。 古くからの農山村集落で今でも20戸程度の集落ですが、大和棟の大きな家が多い集落で、7〜8戸程の大和棟の家があるようだ。遠方の高台から見ると立派な大和棟の家屋が見られるが、集落内に足を入れると、高い塀などに囲われていて大和棟は良く見えない。でも土蔵などの付属屋を備えた立派な屋敷構えの邸宅に驚かされる。 奈良盆地には大和棟の家屋が多く点在しているが、これだけ固まって残っている集落は他にないのではと思う探訪だった。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 1990年 奈良県の歴史散歩下 山川出版社 奈良県歴史学会 1993年 |
南田原町野所集落 |
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