堺市美原区黒山の町並み 
美原区黒山
地図


美原区黒山の町並
 堺市美原区黒山は堺市役所から南東約10kmに位置する田園地帯である。古くから稲作を中心に蔬菜・園芸栽培を行う農業地域であったが、昭和30年代以降は地域の開発が進み、工場進出や宅地化が進み、農地は大きく減少してしまった。
中世には河内丹南鋳物師の活躍が有名であり、その一つが黒山集落であり、大和への往還路が当地を通っていたことが推測されている。
江戸時代は、はじめ幕府領、元和9年(1623)から丹南藩領として幕末に至っている。稲作以外の商業的農産物として河内木綿があげられる。江戸時代には50パーセント近い耕地が綿作に当てられていたこともあるほどだが、幕末には衰退し、明治末期には殆ど消滅してしまった。
市立黒山小学校から府道35号線、堺富田林線を隔てて、一本北側に狭い道路が平行に走っている。
その細い道路に沿って広大な屋敷を持ち伝統的な様式で建てられた建物が連なっている。道路に面して郵便局の小さな窓口を残した建物も健在だ。旧造り酒屋さんの酒蔵も、医院の建物も古風なものだ。
そして見越しの松ならぬ大きな楠が町並みの景観に色を添える。堺市指定の保存樹で幹回り3mもある。
古い伝統的な様式の家屋の連続した町並みは短い距離だが、このように開発が進んだ地域で、道の両側に古い白壁の建物が残る姿は貴重なものだ

町並み指数 40  YouTube 
参考文献
   角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名編纂委員会  昭和58年
   大阪府の地名U  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1986年     


美原区黒山の町並

美原区黒山の町並

美原区黒山の町並

美原区黒山の町並

美原区黒山の町並

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美原区黒山の町並

美原区黒山の町並

昔の郵便局の窓口
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