香美町村岡区柤岡の町並 
村岡区柤岡
地図


村岡区柤岡の町並

 香美町村岡区柤岡(けびおか)は兵庫県北部、矢田川支流市川の支流熊波川流域、香美町役場の南西約20kmに位置する山間の集落である。
慶長6年(1601)若桜藩領、慶長10年(1605)旗本宮城領、寛永20年(1643)幕府領、寛文8年(1668)豊岡藩領、享保11年(1726)幕府領、同12(1727)年豊岡藩領となり幕末を向かえる。
村高は元和3年(1617)の二方郡高帳では118石余、寛永4年(1627)には239石余、寛永16年(1639)の知高帳では254石余、正保頃(1644〜48)成立の国絵図ではまた118石余に戻っている。役中万記録簿によると天保5年(1834)には高163石余とある。
柤岡村での大事件は、寛永11年(1634)から元禄4年(1691)にかけて、熊波村・神水村・城山村との三ヶ村との間に、大照山の所属について争いが起ったが、幕府まで縺れ込んだ結果、柤岡村が争いに敗れている。
県内でも屈指の積雪地帯で、木炭・和牛の生産や養蚕等が盛んであって、冬季には出稼ぎも行われた。酒造りの杜氏として多くの人が京阪神に出向いていた。
標高440mの農山村だが、大きな集落を形成しているのには驚く。以前はワサビの生産が盛んであったが現在はすたれている。集落には大型の家屋が多いのは養蚕業が盛んであった当時の名残と思われる。
山の傾斜地の集落、農山村の原風景としてみると良い光景だが、過疎に悩む集落でしょう。
石垣が多い集落内を歩く。傾斜地に積み上げられた石垣が等高線を示している。無住の家屋も散見でき、農山村の原風景の集落が、そのまま過疎の村になっている現実。心痛む探訪だった。
町並み指数 30
参考文献    
  兵庫県の歴史散歩上山川出版社  兵庫県高等学校教育研究会  1996
  神戸市史  神戸市  神戸市史編纂委員会
  角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和63年

村岡区柤岡の町並

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