香美町香住区無南垣は兵庫県北部で日本海に面し、中央部よりやや東寄りに、佐津川河口左岸に位置する。 江戸はじめは出石藩領、慶長18年(1613)岸和田藩領、元和5年(1619)出石藩領、天保7年(1836)幕府領、嘉永4年(1851)出石藩領となりそのまま幕末を向かえる。 村高は慶長18年(1613)の小出吉英所領目録には299石余。元禄9年(1696)の高反別諸色差出帳によると299石余、30石積から40石積までの船9艘を有し、薪などを積んで因州の市へ運んでおり、男女とも若者は10月から翌年の2・3月頃まで因州・出石や豊岡方面へ奉公に行っていた。宝永3年(1706)には40石積4艘、30石積5艘の北前船があり、石州外ノ浦湊(現島根県浜田市)や久美浜湊(現京都府京丹後市)に入津している記録が残る。 出石封内明細帳では家数67・人数279とある。 今、集落を歩くと漁村集落の様相である。まあ半農半漁の集落でしょう。山陰地方独特の板囲いの家屋が、細い路地道の両側に建ち並んでいて、なかなか見栄えのする町並みを形成していた。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地大辞典編纂委員会 昭和63年 兵庫県の地名T 平凡社 (有)平凡社地方資料センター 1999年 |
香住区無南垣の町並 |
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