琵琶湖北部、長浜市街の北約8kmで、旧北国街道(現国道8号線)が集落内を南北に通っている。 江戸時代の寛永石高帳では淀藩領。元禄郷帳では甲斐甲府藩領。天明村高帳では幕府領。文政石高帳では淀藩領とある。 江戸時代、速水は北国街道の街道筋にあって、東浅井郡の行政の中心であったので、明治7年郵便取扱所設置をはじめ、長浜警察第3屯所・郡役所・裁判所出張所などの行政機関が置かれ、明治20年代には東浅井郡の中心地となった。しかしながら、明治15年北陸線開通でも駅が設けられなかったので、次第に衰えて駅が開設された虎姫町に代わられた。街道筋には商家もあり、明治13年の家数144・人数548とある。 現在、古い町並みは国道8号線の西側の旧北国街道筋に展開している。国道が旧街道の東側にバイパスとして建設されたので、伝統的な様式の家屋が多く残っている。家屋形態は統一制がなく、妻入り平入り、中2階建て・2階建て・切妻造り・入母屋造り等が混在している。中には広い間口を構えた商家建物も残っている。建築年代は江戸時代にさかのぼるものは無いようで、明治期以降のもののようだ。 だが、農村集落に代わりはなく、間口の広い家が多く、建て方もゆったりしたものだった。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和54年 滋賀県の地名 平凡社 (有)平凡社地方資料センター 1991年 |
湖北町速水の町並み |
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