米原市春照の町並
春照
地図


春照の町並
 米原市春照(すいじょう)は滋賀県北東部、伊吹山南麓の扇状地に位置する。北国脇往還が通り春照宿が置かれていた。古くは水上と記し、伊吹山南麓にあり水の上という意味という。
寛永(1624〜44)石高帳に村名がみえ、高769石、彦根藩領でそのまま明治になる。元禄8年(1695)の記録では人数790とある。
春照村には北国脇往還の春照宿が置かれていた。宿場の町並みは約700mであった。前の宿は藤川宿で次ぎ宿は伊部宿であった。春照宿には本陣・問屋・旅籠・商家が軒を連ねていた。
明治13年頃の村の状況は、土壌、水利とも悪いが、北国脇往還沿いにあることから交通は便利。家数172・人数774。うち農家が167。産物は米・麦・菜種・葉煙草・桑葉・養蚕・製糸などが行われ、その内約40軒が街道筋で酒屋・醤油屋・旅籠その他雑商を営んでいた。
今、国道365号線が旧北国脇往還をなぞらえて走っている。本陣の建物などは残って居らないが、本陣のあった場所には本陣跡との表示がされていた。街道に面して平入りや妻入りの建物が連なる光景は宿場町の様相だ。町並みからみると在郷町としても機能していたようだ。
本陣跡がある宿場の中心辺りの街道の幅が、宿前後の道幅より広い。多分この部分は中央に水が流れていて、防火ためや用水の確保、牛や馬の手入れをしたところと思われる。
町並みを構成する家屋は、平入り・妻入り・中2階建て・2階建て、切妻造り・入母屋造りと全く統一感がないが、一様に街道に面して建てられた、バラエティある町並みの様相であった。
町並指数  40
参考文献
  角川日本地名大辞典  角川書店  角川日本地名大辞典編纂委員会  昭和54年
  滋賀県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1991年


春照の町並

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