印西市木下は千葉県北部、茨城県との境をなす、利根川右岸に位置する。 江戸期は竹袋村と云った。江戸はじめは臼井領、寛文3年(1663)から幕府領、元禄11年(1698)から旗本阿部氏・三枝氏・飯高氏の相給、元禄14年(1701)佐倉藩領、享保8年(1723)以降は淀藩領。 村高は慶長7年(1602)の検地帳では326石余、「元禄郷帳」547石余、「天保郷帳」「旧高旧領」ともに535石余。明和9年(1772)の指出帳写しによると、家数191・人数708、馬70。明治24年の家数310・人数1,775とある。 利根川右岸には木下河岸が置かれ、行徳(現市川市)方面への木下道と佐原・銚子方面への銚子道が分岐し、木下河岸付近は町並を形成していた。 木下河岸では銚子方面からの鮮魚が陸揚げされ、馬の背で江戸へと陸送されたり、馬の背で流山河岸に運ばれ、再び船で江戸川を下って江戸へと向かった。 また、延宝7年(1679)からは、鹿島・香取・息栖の三社参詣に木下河岸からの木下茶船が活躍した。 今、当時の木下河岸の賑わいはみられないが、伝統的な様式で建てられた商家らしき建物が一部残っているが、町並を形成する程連なってはいなかった。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和59年 日本の地名 千葉県 平凡社 (有)平凡社地方資料センター 1996年 |
木下の町並 |
木下の町並 |
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