輪島市門前町門前の町並み
門前町門前
地図


門前町門前の町並
 輪島市門前町門前は元亨元年(1321)瑩山紹瑾禅師によって開創された曹洞宗大本山総持寺の門前に発達した町。総持寺の発展と共に次第に形成されていった。記録の上では慶長年間(1596〜1615)の長好連の禁制に「総持寺門前」と初めて名が出てくる。
江戸時代を通じて加賀藩領。家数は宝永2年(1705)に46、安永7年(1778)に50、天保14年(1843)に64と次第に増加している。いずれも総持寺の御用を務めた家が殆どである。宝永2年(1705)の「町方留帳」によると総家数46のうち代官2・工人26・労役6とある。安永7年(1778)の場合は大工7軒・葺師兼桶屋13軒・畳屋3軒・鍛冶屋2軒・豆腐屋2軒・室屋2軒・見世売3軒・表具師・壁屋・酒屋・紺屋・ローソク屋・蝋屋・麩屋・米小売各1軒。
明治5年の家数72、明治16年の家数97・人数363とある。明治22年の家数104・人数462。
明治31年に大火に見舞われ、明治41年に神奈川県鶴見に移転した。総持寺と共に生活してきた住民は職を失い困窮し、町は急速に衰退した。その後、山門・太祖堂・仏殿・僧堂などを再建し、焼失を免れた経蔵・伝灯院・観音堂と共に総持寺祖院として復興して活況を呈してきた。
今町並は平成19年3月の能登半島地震の復興のためか新しい家が多く見られたが、伝統的な様式の造り酒屋さんの大型家屋が健在だったので少し安堵した。
町並み指数 30
参考文献
   石川県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1991年
   角川日本地名大辞典  角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和56年
   石川県の歴史散歩  山川出版社  石川県歴史散歩研究会  1996年


門前町門前の町並

門前町門前の町並

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