大沢村の西に位置し、日本海に面した海浜、地内を上大沢川(男女滝川)が日本海に注ぐ。江戸期を通じて加賀藩領。もとは大沢村一村であったが、寛永元年(1624)に上大沢村と下大沢村に分離したという。 漁業が盛んな土地であった。明治22年の家数は21・人数136とある。 この旧上大沢を訪ねたのは旧大沢村と同様、間垣といわれる竹囲いで冬の強い季節風を防いでいる風景を見るためです。 海岸線に位置する上大沢集落の家々は間垣と呼ばれる屋根までの高さの竹垣で囲われています。それぞれの家へ入るためには間垣の一部を切り取りそこから車も出入りします。畑も間垣で囲まれています。間垣はニガ竹という地元で取れる細い竹で作られていて、竹を並べた間垣には隙間があり、この隙間から風が抜けることにより、間垣も家屋も守れるという先人の知恵が見られる。 大沢集落では、この間垣は個人で維持管理しているとのことだったが、この上大沢集落でもそうだろうか。 この上大沢集落は20軒余りの集落で、集落入り口には関係の無い方は、集落内に入るのはご遠慮下さいと書かれている。実際集落内に入ると、各家の勝手口のような所で、とても表通りという感じでない。個人宅の勝手口を覗いて通る感じで、集落が全て同一家族のような生活だ。 そう見ると、この間垣の維持管理は集落全体でされているのかもしれない。畑も間垣で囲われているが今では畑を作る方も少なく、駐車場になっている畑もあった。 上大沢集落には公共施設は無かったように思うが宅配便ののぼりが出ていたし、自治会の掲示板があった。冬の季節風が厳しい土地なんでしょうね。 石川県の地名 平凡社 (有)平凡社地方資料センター 1991年 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和56年 別冊太陽 日本の町並T 平凡社 湯原公浩 2003年 |
上大沢町の町並 |
上大沢町の町並 |
上大沢町の町並 |
上大沢町の町並(軽トラックもこの穴から) |
上大沢町の町並 |
上大沢町の町並 |
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間垣で囲われて畑であったが |
上大沢町の町並 |
上大沢町の町並 |
上大沢町の町並 |
上大沢町の町並 |