七尾市田鶴浜の町並み
田鶴浜
地図


田鶴浜の町並
 七尾西湾に面する田鶴浜は七尾市街の西方8kmに位置する。天正8年(1580)織田信長から鹿島半郡を与えられた長連竜は、田鶴浜村に館を構えたことにより、この地は人家も増えて急速に町立てされていった。前田利家の能登入封後は加賀藩の老臣となり、長領の12村は寛文11年(1671)までは加賀藩領でありながら長氏の直接支配を受けていた。
内浦街道と田鶴浜往来の交わる交通の要衝で、享保2年(1717)の紀行に「田鶴浜は家数百四十軒有ども、浜浦なれば家居よろしからず」とあり(能登志徴)、湾に沿って東西に細長い村立てであった。宝暦11年(1761)には家数176(うち頭振106)で、天保年間(1830〜44)の村明細では家数244(うち頭振109)・人数1,088とある。
稼ぎは魚介類稼・駄賃・日雇などで、内浦街道の海辺内通・往還筋馬継所として発達した村である。
特産として建具製品がある。慶安3年(1650)長連頼が先祖代々の菩提寺の東嶺寺の堂宇を改築した際、尾張から指物師を招いて戸障子を作らせたことに始る。
今、古い町並は田鶴浜往来沿いに展開している。大きく湾曲した道はかっての海岸に沿っていたものと思われる。切り妻造りの平入り、板張りの大型家屋が連なる町並は、海岸に沿って展開しているにも拘わらず、漁師町的な様相は全く無く、在郷町・宿場町的な様相を示していた。
切り妻造り平入り、板張りで中2階建て又は2階建て、袖壁も備え、千本格子を残した家も見うけられた。
町並み指数 50
参考文献
   石川県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1991年
   角川日本地名大辞典  角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和56年


田鶴浜の町並

田鶴浜の町並

田鶴浜の町並

田鶴浜の町並

田鶴浜の町並

田鶴浜の町並

田鶴浜の町並

田鶴浜の町並

田鶴浜の町並

田鶴浜の町並
古い町並みへ戻る