積丹町の町並
美国町
地図
美国町の町並
積丹町美国町は北海道西部、積丹半島後志地方の北部、美国川 河口に位置する。 近世には西蝦夷地に属しビクニ場所のうち。はじめ松前藩領近藤氏知行地、文化4年(1807)幕府領、文政4年(1821)松前藩領、安政2年(1855)幕府領秋田藩警衛地、同6年(1859)庄内藩警衛地となる。 場所請負人は寛政年間(1789〜1801)から松前の木屋四郎七・沢田屋求兵衛・松田屋金蔵・岩田屋金蔵と続き明治を向かえる。運上金は享保年間(1716〜36)頃には三ヶ年で70両位であったが、寛政4年(1792)頃には150両、文政年間(1818〜30)には運上金165両余で他に積金などで20両余、嘉永・安政年間(1848〜60)には運上金200両の他に多くの賦課金を負わされていた。 ビクニ場所の中心は美国川の河口右岸、現美国町小泊で運上家が置かれていた。 今回訪ねたのは美国町船澗(ふなま)で美国川河口左岸である。江戸期には船澗村と呼ばれていた所。 船澗村は明治6年の「後志国地誌提要」に家数103・人数374、寄留人口345とある。明治12年の「共武政表」に家数75・人数350とあるが、小泊村・厚苫村を含めて「土俗船澗村と唱える」として家数138・人数555とある。 明治32年の家数435・人数2,861で郵便電話局・巡査駐在所・小樽貯金銀行出張所・旅人宿・料理屋・貸座敷・回漕店などが建ち並んでいた。 今、町中を歩くと国道229号線より港寄りに、番屋建物が多く残っている。青森県からの移住者や出稼ぎ労働者の宿泊していた様子を彷彿とさせる。だが、多くの番屋建物には誰も住んでなく、荒れるに任せている状態であるのには心が痛む。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 昭和62年 日本の地名北海道 平凡社 (有)平凡社地方資料センター 2003年 |
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美国町の鰊番屋 |
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