三春町の町並 
大町・中町・荒町
地図


大町の町並
 三春は日本三大桜の一つ三春滝桜のあることで有名である。
蒲生氏郷・秀行が天正19年(1591)に会津に入り、上杉景勝、蒲生秀行・忠郷と続き、加藤嘉明が寛永4年(1627)に会津に入った。そして同寛永4年に嘉明の次男加藤明利が三春に入り三春藩が成立した。その後松下長綱が入り、幕府領の時代を経て正保2年(1645)秋田俊季が入封し、再び三春藩が成立した。
三春城下の形成は田村義顕が三春に築城した永正年間(1504〜21)のはじまるが、町割りが確定したのは秋田市入封後である。寛政5年(1793)の三春町絵図によると城を中心に武家屋敷が置かれ、街道に沿って西と南に町屋が置かれている。明和8年(1771)の町内屋号覚によると、大町・中町・八幡町・北町・荒町・新町の6町に区画され、大町62軒・中町44軒・八幡町12軒・北町31軒・荒町30軒・新町43軒の合計222軒であった。
産業は馬産と煙草栽培・養蚕がある。馬産は早くから盛んで松下氏時代にはすでに「駒競売の法」が定められていた。
明治に入り明治20年国鉄東北本線が仙台まで開通し、三春には大正4年に平郡線(現磐越東線)が開通したが、大きく発展することなく、今は人口減少の過疎に悩まされている。
今、古い町並の伝統的な家屋は中町・大町辺りで僅かに残っている程度で、町では古い町並として職人横丁を売り出しているが、伝統的な家屋は2軒ほどしかなかった。でもこの三春町は町並保存には積極的で、「美しい三春をつくる景観条例」を定めて古い形式・様式の新築建物を奨励し、新たな町並造りに積極的に活動されている。でも少し遅過ぎた感じは否めない
町並み指数 30
参考文献
  角川日本地名大事典  角川書店  角川日本地名大事典編纂委員会  昭和56年
  福島県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1993年
  福島県の歴史散歩  山川出版社  福島県高等学校社会科研究会  1990年
  日本の町並V  平凡社  湯原公浩  2004年 


大町の町並

荒町の職人横丁の町並

荒町の職人横丁の町並

中町の町並

大町の町並

中町の町並

中町の町並
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