いわき市常盤湯本町の町並 
常盤湯本町三函
地図


常盤湯本町三函の町並

 いわき市常盤湯本町は福島県の南東部、いわき市役所から南西に約7〜8kmの所にある。
 近世初めは盤城平藩領、延享4年(1747)からは幕府領。村高は文禄4年(1595)の検地目録でが「ゆもと村」として43石余、「天保郷帳」では807石余、「旧高旧領」では699石余。
延享4年(1747))の家数172・人数708。
古くから温泉地として知られ、三函湯とも云われていた。また、陸前浜街道の宿駅として、又、御斎所街道の基点の一つでもあり、小名浜湊・中之作湊の海産物の輸送にも貢献していた。
仙台藩が参勤交代の際宿泊するのは、町の中央にある問屋比佐家で、本陣と名乗っていた。
延享4年(1747))の湯本村明細帳によると、上船尾宿と合宿をなしていた。明和6年(1769)の相馬伊織様御昼休御用控によると、本陣1・上旅籠4・下旅籠1、上・下木賃13とある。
当湯本村は宿駅・温泉湯治場・歓楽地として賑わっていた。明治30年常磐線の開通でいっそう繁栄した。それまで30数ヶ所で自然湧出していたが、明治35年ころから炭鉱開発に伴い湧出量が減少してきた。そして大正2年の炭鉱坑内大出水で自墳は無くなってしまった。
今は「いわき湯本温泉」として湯治場の雰囲気はないが、賑わった温泉地である。しかし古い町並として見ると、伝統的な様式の家屋も殆ど無く、期待に反した町並探訪だった。
町並み指数 20
参考文献
  角川日本地名大事典  角川書店  角川日本地名大事典編纂委員会  昭和56年
  福島県の地名  平凡社  (有)平凡社地方資料センター  1993年 


常盤湯本町三函の町並

常盤湯本町三函の町並

常盤湯本町三函の町並

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