安良里は湾を中心とした漁業集落である。集落は海岸線に沿って展開している。 江戸時代ははじめは幕府領、正徳4年(1714)からは旗本間部氏領で幕末を向かえる。正徳4年(1714)の指出帳によると、家数118・人数540。宝暦12年(1762)の高帳によると、百姓47・漁師39・船乗14・杣(そま)7・五十集(鰹節製造)7・船宿7・商4・船大工2・石切2・屋根葺1・廻船2とある。 これを見ると安良里は半漁半農のようである。しかし漁業が急速に発展するのは明治以降で、明治27年に漁船が74隻もあり、イルカ漁と鰹節製造を生業とした集落であった。 町並は海岸に沿ってと安良里川河口で安良里川に沿って展開している。港も巾着型に入江が入り込んでいるので、かってはイルカを港に追い込んでの漁が行われていたそうだ。 町は漁村集落であり、板壁・ナマコ壁の家屋が混在している。そんな中に伊豆まだら石を用いた石造土蔵も散在していた。 角川日本地名大辞典 角川書店 角川日本地名大辞典編纂委員会 静岡県の地名 平凡社 (有)平凡社地方資料センター 2000年 |
安良里の町並 |
安良里の町並 |
安良里の旅館 |
安良里の民家 |
安良里の石蔵 |
安良里の石の民家 |
安良里の石蔵 |
安良里の町並 |