第12回 いらかぐみオフ会
島根県温泉津温泉

平成26年5月31日(土)〜6月1日(日)

 平成26年度の「いらかぐみオフ会」は2月下旬には場所は島根県温泉津温泉と日時は5月31日〜6月1日と骨子が大体固まった。
皆様の多忙を考え、七ちょめが引き受けますと表明したものの、地の利は孫右衛門さんで案内致しますとの表明。また宿は、3月中旬から下旬にかけて、万訪さんが家族旅行で温泉津温泉に泊まるとのことで、宿の選択決定は万訪さん任せになるも、「ますや旅館」は明治期の建物とのことで全員賛成。そして3月末、万訪さんに、温泉津温泉ますや旅館に予約してもらい開催場所決定。
5月の連休中に太泉八雲さんから突然勤務の都合でオフ会に参加できないとの連絡があり、また、万訪さんが5月30日に大阪出張があるとのことで、東京組の夜行寝台列車の「サンライズ出雲」での島根県入りの案が立ち消えとなってしまった。
そして開催日直前まで、各人オフ会前後の行程でいろいろ悩まれた様子。、結果決められたのは、万訪さんと七ちょめは31日朝新大阪駅で落ち合って広島入り。Yasukoさんも同じ列車で広島入りとなり、広島駅から孫右衛門さん任せの気楽なドライブ旅行。孫右衛門さん推薦の町並を巡るが、暑い暑い、5月というのに真夏日の一日。

最初は寄り道して頂いて原爆ドームと旧日本銀行広島支店の建物を撮影する。原爆ドームを見るのも初めてじゃないが、写真を探すのが大変だからと云い訳して。















そして最初に訪ねた町並は、島根県邑南町市木、旧芸州街道に沿った赤瓦の見事な町並。この町も村内に「たたら」が23ヶ所もある製鉄の町だった。















次いで訪ねたのは邑南町阿須那、造り酒屋を見つけて今夜の懇親会に備えてお酒を一本。
小さな町並だが、連続して古い家屋の連なりが見られる良い町並だった。














その次に訪ねたのは邑南町下口羽と美郷町粕淵。写真は粕淵の旧本陣林家。粕淵は旧銀山街道だから、もう少し古い町並が残っていても良い様に思うが、旧本陣屋敷がそのまま料理屋になって建物が残っている程度だった。
邑南町下口羽から美郷町粕淵と昼食場所を探しながらのドライブとなるがコンビニも見つからない。結局粕淵の町中にあったコンビニで弁当を買って車の中での昼食。個人的な町並探索では当たり前の昼食の摂り方だが、今日のような場合にはチョット変わった昼食だった。
その後、美郷町浜原・江津市江津町と訪ねる。美郷町浜原は粕淵よりも小さな旧銀山街道沿いの集落だったが、今になっては立派な古い伝統的な建物が多く残っていた。

江津市江津町(旧江津本町)は皆さん過去何回か訪ねておられるが、山辺神宮前に旧江津町役場があるのは、今迄誰も気付いていないのは不思議だった。
江津は江の川の水運、北前船の交易で大変栄えたところ。

時間があるので江津市都野津町を訪ねてから、温泉津温泉入口に位置する小浜に着き、造り酒屋でもう一本のお酒を買うが、まだ少し時間があるので、小浜の町並の探索を済ませてから、温泉津温泉「ますや旅館」に向かうが直ぐに到着。
真夏日の熱い一日、汗を拭き拭きの町並探索だった。










Kさんは我々より一日早く5月30日に出発されたが、自宅を出られたのが午前3時半とのこと、力の入れようには驚く。松江市内・出雲市斐川町・出雲市平田町をスケッチのあと平田泊まり。31日は出雲市大社町の鵜峠・鷺浦でスケッチの後、大田市の温泉津温泉の「ますや旅館」に到着。互いに一年ぶりの再会に皆さんウキウキという感じ。
「ますや旅館」の建物は表は改装されているが、表側道路に面した部屋は明治時代の建物。大変天井が高く格調高い部屋で、騒音防止のためか道路に面したところは、3重の遮蔽があり、外の音は夜中でも全く聞こえなかった。
皆さん建物と料理には十分満足された様子。その日の料理のお品書きが手書きで御膳に乗せられていたのには驚いた。最高の「おもてなし」との配慮だろう。季節の料理内容の印刷物は多くのお宿で出されているが、その日の料理内容を手書きで。(最も手書き風のパソコン印刷かも知れないが、そこまでは確かめなかった)。5名で泊まって使った部屋は全部で6部屋だった。食事の部屋と隣が談話室、その横が寝室二つ。区域内の小さな廊下を挟んで2部屋が女性部屋などと贅沢に使わせて頂いた。
食後の団欒のときのお酒は、邑南町阿須那の造り酒屋と、温泉津温泉の造り酒屋で仕入れた720ml入りの瓶が2本とも空になってしまった。楽しくよく喋った懇親会だった。

翌朝7時の朝食前に温泉津町の散策に出かけた。それよりも前に孫右衛門さんが散策に出て、ますや旅館の斜め前の龍御前神社の裏山から町並の俯瞰でき見事な町並光景が見られるとの報告があり、皆さん一斉に神社裏山に登って俯瞰撮影して満足。
その後、町並散策の途中で町の方からこの上にお堂があって、そこからの景色も良いと聞き愛宕神社の境内の山にも登って、温泉津港の俯瞰の光景を楽しんだ。
温泉津温泉の町並も10年ほど前と殆ど変っておらず一安心。重要伝統的建造物群保存地区に選定されたために、前面の改装が制限されて、良い結果が出たためだろう。
温泉津温泉ででタヌキが出ると皆様に言いふらして温泉津温泉に乗り込んだが、5〜6年ほど前から出なくなったと宿できいてガッカリ。
                        





Kさんは最初から孫右衛門さんの情報を元にスケッチ道具持参で龍御前神社の裏山へ。
午前8時に全員旅館に帰り、朝食を頂いて今日の町並探索に出発。 





Kさんはこのまま温泉津温泉でスケッチしてから、大森銀山に移動するとのことで旅館で分かれた。赤い石州瓦の連なる風景や俯瞰を多く描きつづけ、3日間で20枚も描いたので満足だったとのこと。
















後の4名(万訪・孫右衛門・Yasuko・七ちょめ)は大田市温泉津町温泉津沖泊集落・大田市大森と訪ねる。大森の町並も国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されてからもう20年以上が経過し、修復整備がすすみ、綺麗になっているが、お土産屋や飲食店があまり増えてなくて、派手な印象になっていないのは好感がもてる整備と思った。赤瓦の町並は関西に住む私から見ると、カメラを向けたい被写体の一つで、満足した町並探索だった。







出雲市大社町出雲神社門前町を歩き、こだわりの蕎麦屋に入って出雲そばを食する。美味しいそばを頂きこれも満足。
でも、誰も出雲大社を参拝しようとは云わない。普通に見ると変わった集団と見られるだろう。
出雲大社の門前町は古い町だけに、古い家屋が町中に点在しているが、連続性がないのは残念。












その後、出雲市大社町鷺浦を訪ねる。この集落を訪ねると「塩飽屋」の建物を見過ごすわけには行かない。江戸時代から明治時代にかけて北前船の船宿として栄え、瀬戸内・塩飽諸島の塩を売って財を成した船主の邸宅です。今はギャラリー「しわく屋」として公開されていた。これでオフ会終了となり、万訪さんと私七ちょめが出雲市駅まで送ってもらい、来年のオフ会を期待して分かれる。万訪さんはバスで空港に、私七ちょめは高速バスで大阪へとむかった。
オフ会の二日間天気には恵まれましたが、真夏日が続き暑い暑いと云いながらの町並探索だった。




只、今回の纏め役をしてみて、思ったことを少し。
オフ会結成以来、今回で12回目を迎えたこと、それ自体は目出度いことだが、オフ会のマンネリ化と云うよりも、多くの方がオフ会絡みで新しい所を探索したいという欲望が満たされない。皆さんと逢って楽しくお酒を酌み交わして懇談や情報交換するということに、オフ会の意義を求めるようにしないとと思うのです。初めてお逢いしてもう12年、各人年々活動をされて、日本全国殆どの古い町並を訪ねられている。新しく開拓される町並はもう殆ど残っていないと思う中でのオフ会。我々の意識も徐々に変化が必要と思うのです。
それと、遠い地域でありながら、一番多くの所を訪ねておられる太泉八雲さんが、仕事のためとは言え、説明・案内役??として来られなかったのは当人も残念であっただろうし、我々も残念だった。
と云うことで今回のオフ会の締めくくりとしたいと思います。
                                             七ちょめ記